長期休みの宿題計画を
AIで立てる方法
長期休みの宿題は、初日には「余裕」で、最終週に「地獄」になります。我が家も、夏休みの最終日に上の子と一緒にドリルを進めたことがあります。
原因は、子供の怠けではありませんでした。「全部で何があって、1日にどれだけやれば終わるか」を、誰も計算していなかったのです。子供にそれを計算しろというのは無理で、親の私も面倒でやっていませんでした。
翌年から、宿題の一覧を日付に割り振る計算だけをAIに任せました。AIを触るのは親だけ。子供は、紙に印刷した表を見るだけです。この記事は、その手順と、AIに渡してはいけないもの、そして「計画通りにいかなかったとき」の話です。
先に決めたこと【AIは親、子供は紙】
やる前に、我が家で決めたことが3つあります。
- AIを触るのは親だけ——子供にAIの画面を見せません。「宿題の答えを聞く道具」だと思われたら、計画どころではなくなります
- AIがやるのは「日付に割り振る計算」だけ——宿題の中身には一切関わらせません。答えも、ヒントも、解説もさせません
- 計画は子供と一緒に見て、最後は子供が決める——「この日は多すぎる」と言われたら、子供の言い分で直します。親が押し付けた計画は、守られませんでした
子供の宿題にAIをどこまで使うかのルール全体は子供の宿題にAIを使うときのルール【親が決めるべき7つ】に書きました。この記事は、その中の「計画だけ」の部分です。
①宿題を全部書き出す
休みの初日に、子供と一緒に、宿題を1つ残らず書き出します。ここが一番大事で、一番面倒です。
漢字ドリル:全20ページ(1ページ約15分)
読書感想文:1本(本を読む3日+書く2日)
自由研究:1つ(テーマ決め・調べ・まとめ、計5日)
絵日記:3枚(出かけた日に書く)
音読:毎日(5分)
植物の観察:週2回(10分)
コツは、「ページ数」と「1ページにかかる時間」を子供に聞いて書くことです。時間は、初日に1ページやらせて計ります。親の感覚で「10分でしょ」と書くと、実際は20分かかって計画が崩れます。
感想文や自由研究のような「ページ数で数えられない宿題」は、「何日かかるか」で書きます。ここも子供と相談します。自由研究の親の関わり方は自由研究にAIを使うときの線引き【親が使い、子供には渡さない】に書きました。
②やらない日を先に決める
次に、宿題をやらない日を決めます。旅行、帰省、お祭り、習い事の発表会。そして「何もしない日」も週1日入れます。
これを先に決めないと、AIは休みの全日程に均等に割り振ります。旅行中の日にドリル3ページが入っていたら、その時点で計画は崩れます。
我が家では、家族の予定を1つのカレンダーにまとめているので、そこから「宿題をやらない日」を拾います。予定のまとめ方は家族の予定共有をラクにする方法【5人分の予定を1か所にまとめる】に書いています。
③AIに割り振らせる【実際のプロンプト】
①と②がそろったら、親がAIに頼みます。私はClaudeを使っていますが、ChatGPTでも同じです。
・期間:7月21日〜8月31日
・宿題をやらない日:(日付を並べる。理由は書かない)
・1日の上限:45分まで
・8月25日までに全部終わるようにして、最後の1週間は予備にしてください
・音読と観察は、毎日(週2回)の固定枠にしてください
・感想文と自由研究は、連続した日にまとめてください
・表は「日付・曜日・やること・合計時間」の4列で
・宿題の中身についての助言や、答えは一切書かないでください
宿題の一覧:
(①で書き出したもの)
大事なのは太字の3か所です。
- 「1日の上限45分」——子供が続けられる時間です。我が家は上の子で45分、下の子は30分にしました。上限がないと、AIは「1日2時間」の計画を平気で作ります
- 「最後の1週間は予備」——計画は必ずずれます。ずれた分を吸収する空きを、最初から入れておきます
- 「中身の助言や答えは書かないで」——頼まなくても、AIは「読書感想文のコツ」を書き足してきます。それを子供に見せる気はないので、最初から止めます
返ってきた表を見て、「この日は多い」「この並びは無理」と思ったら、その場で直させます。AIは、子供の集中力も、その日の気分も知りません。直すのは親と子供です。
④紙に印刷して、冷蔵庫に貼る
できた表は、紙に印刷して冷蔵庫に貼ります。子供が見るのは、この紙だけです。
紙にする理由は2つあります。子供が自分でチェックを付けられること。そして、「AIが作った」ことが子供から見えないことです。子供にとっては「お父さんと一緒に作った表」で、それでいいと思っています。
終わった日には、子供が自分で丸を付けます。丸が並ぶのが、思っていたより効きました。「あと何日で終わるか」が、本人に見えるからです。
⑤ずれたら週1回、組み直す
計画は、必ずずれます。我が家は初年度、2週目で3日分遅れました。
ここで「遅れた分を明日やりなさい」と言うと、計画表そのものが嫌われます。代わりに、日曜の夜に5分、残りの宿題を数えて、もう一度AIに割り振らせます。プロンプトは③と同じで、「残りの宿題の一覧」と「今日の日付」を変えるだけです。
組み直した表を、また印刷して貼り替えます。「遅れ」を「新しい計画」に変えるだけで、子供の受け取り方が違いました。遅れを責められるより、新しい表をもらうほうが、続けやすいようです。
AIに渡してはいけないもの
宿題の計画に必要なのは「宿題の種類と量」「日付」「1日の上限時間」だけです。次のものは渡していません。
- 子供の氏名・学年・学校名——「小学生」で足ります。学年も要りません。プロンプトに「小学3年生」と書きたくなりますが、計画には関係ありません
- 宿題のプリントや一覧表の写真——学校名、クラス、先生の名前、場合によっては他の子の名前が写っています。自分で打ち直します
- 「やらない日」の理由——「祖父母の家に帰省」「〇〇へ旅行」は書きません。日付だけで割り振れます。家を空ける日程は、それ自体が知られたくない情報です
- 宿題の中身——感想文の本のタイトルや、自由研究のテーマも要りません。「感想文1本、5日」で足ります
- 子供の苦手や成績——「算数が苦手なので多めに」と書きたくなりますが、それは親が表を直せば済みます
自分で最終確認すること
返ってきた表は、親が全部見ます。見るのは、合計が宿題の総量と合っているか(ドリル30ページが表の中で30ページになっているか)、やらない日に宿題が入っていないか、1日の上限を超えている日がないかの3つです。AIは足し算を間違えることがあります。ドリルが28ページで終わる計画を、そのまま貼ったことがあります。
やってみてどうだったか
正直に書きます。
- 最終日に泣くことは、なくなりました——これは確かです。予備の1週間が効きました
- 計画通りには進みませんでした——週1回の組み直しは、ほぼ毎週やりました
- 子供が「自分で計画を立てられるようになった」わけではありません——表を見て進めることはできますが、作るのはまだ親です
AIを使ったから宿題が楽になった、というより、「全部書き出して、やらない日を先に決めて、予備を取る」という当たり前のことを、AIが計算を引き受けてくれたおかげでやれるようになった、が実感です。計算だけなら、表計算ソフトでもできます。私は表計算より、日本語で頼むほうが早かった、というだけです。
よくある質問
Q. 子供が自分でAIに頼みたがります
我が家では断っています。理由は、計画を頼む画面で、宿題の答えも聞けてしまうからです。「AIは親の道具」と最初に決めておくほうが、あとでもめません。
Q. 子供が複数いる場合は?
1人ずつ別々に作ります。我が家は3人分を別々の表にして、色を変えて貼っています。1つの表にまとめると、誰の分か分からなくなります。プロンプトも1人ずつです。
Q. 未就学児の宿題(ワークなど)にも使えますか?
使えますが、未就学児は「1日の上限」を10〜15分にしています。それより、親が毎日「今日はここ」と1ページ開いてあげるほうが、表より効きました。表は小学生からで十分だと思います。
Q. 冬休み・春休みでも同じですか?
同じです。短い分、予備は3日くらいにしています。短い休みほど、初日に書き出すのを忘れて、気づいたら残り3日になりがちです。
Q. 進み具合をAIに記録させたほうがいいですか?
していません。丸を付けるのは子供の仕事で、紙で十分です。学習の記録をAIでつける話は子供の学習記録をAIでつける方法【評価はさせない・記録だけ任せる】に書きましたが、長期休みの宿題に限れば、紙の丸のほうが本人に見えて効きました。
- AIを触るのは親だけ。AIがやるのは「日付に割り振る計算」だけ。子供は紙を見る
- ①初日に宿題を全部書き出す。1ページの時間は子供に1ページやらせて計る
- ②やらない日を先に決める。理由はAIに書かない
- ③プロンプトに「1日の上限」「最後の1週間は予備」「中身の助言・答えは書かない」
- ④紙に印刷して冷蔵庫に。丸を付けるのは子供
- ⑤ずれたら週1回、残りを数えて組み直す。遅れを責めず、新しい表に
- 子供の氏名・学年・学校名・プリントの写真・帰省や旅行の理由・宿題の中身は渡さない
- 表の合計・やらない日・上限は親が検算する。AIは足し算を間違える
宿題の計画は、AIがなくても立てられます。ただ、我が家では「面倒だから立てない」が続いていました。計算をAIに渡したら、面倒の部分が消えて、当たり前のことをやれるようになった。それだけの話ですが、最終日に泣かなくなったので、我が家には十分な変化でした。

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