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WordPressのバックアップ設定
最低限これだけ+復元テスト
ブログ運営で一番怖いのは、記事が消えることです。しかも消えるときは、たいてい自分のミスです。プラグインの更新、テーマの編集、操作の間違い——攻撃されるより、自分で壊すほうが圧倒的に多いと思っています。
この記事では、非エンジニアが最低限やっておくべき設定と、意外と見落とされる「戻せるかどうかの確認」までをまとめます。
何をバックアップするのか
WordPressのデータは、大きく2つに分かれています。片方だけ残っていても、ブログは元に戻りません。
| 種類 | 中身 | 消えるとどうなるか |
|---|---|---|
| データベース | 記事の本文、タイトル、カテゴリ、コメント、設定 | 記事が全部なくなる |
| ファイル | 画像、テーマ、プラグイン、アップロードした資料 | 画像がすべて表示されなくなる |
ここを勘違いすると危険です。「記事はバックアップしてあるから大丈夫」と思っていたら、画像が全部消えていた——という事態が起こりえます。バックアップの設定画面では、両方が対象になっているかを必ず確認してください。
レンタルサーバーの自動バックアップだけでは足りない理由
最近のレンタルサーバーは、標準で自動バックアップを持っているものが多いです。それ自体はありがたいのですが、これだけに頼るのは危ういと考えています。
- 保存期間が短いことがある(14日程度が多い)。1か月前の状態には戻せません
- 復元に手数料がかかるプランがあります
- 同じサーバー会社の中にあるため、契約が切れたり、アカウントに問題が起きると一緒に失われます
- そもそも自分では中身を確認できないことが多い
特に3つ目が大事です。バックアップは、元のデータとは違う場所に置いて初めて意味があります。 サーバーの自動バックアップは「保険の1つ」として数え、それとは別に自分でも取っておくのが安全です。
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プラグインでの設定手順
非エンジニアなら、まずプラグインで十分です。私はUpdraftPlusを使っています。無料版でも、必要なことはひととおりできます。
設定の流れ
- プラグインを追加して有効化する
- 設定画面でバックアップの間隔を決める(ファイル・データベースをそれぞれ設定します)
- 保存先を選ぶ(Googleドライブ、Dropboxなど)
- 保存先との接続を許可する
- 手動で1回実行して、実際にファイルが保存されたか確認する
2番目で見落としがちなのが、ファイルとデータベースを別々に設定する点です。片方だけ設定して安心してしまうケースがあります。
そして5番目。設定しただけで終わりにしないでください。 一度手動で実行して、保存先を開いて、実際にファイルが入っていることを目で確認します。ここまでやって初めて「設定できた」と言えます。
保存先は必ず別の場所に
プラグインの設定で「サーバー内に保存」を選ぶこともできますが、これは避けてください。
サーバーが原因で壊れた場合、バックアップも一緒に消えます。同じ家の中に、家の合鍵を置いているようなものです。
私はGoogleドライブに保存しています。ブログ用のフォルダを1つ作って、そこに入れるだけです。容量が気になる場合は、後述する世代数で調整します。
頻度と世代数の決め方
「毎日取ればいい」と思いがちですが、更新頻度に合わせるのが現実的です。
| 更新のペース | データベース | ファイル |
|---|---|---|
| ほぼ毎日書く | 毎日 | 週1回 |
| 週に数回 | 週2回 | 週1回 |
| 月に数回 | 週1回 | 月1回 |
ファイル(画像やテーマ)は毎日変わるものではないので、頻度を下げて構いません。頻繁に変わるのは記事=データベース側です。
世代数は「気づくまでの時間」で決める
保存する世代数は、「異常に気づくまでにどれくらいかかるか」で決めるのがおすすめです。
たとえば1世代しか残していないと、壊れた状態が上書き保存された時点で終わりです。私は週1回のバックアップを4世代(約1か月分)残しています。1か月前まで戻れれば、たいていの事故には対応できるという考え方です。
復元テストのやり方
ここが本題です。 バックアップを取っていても、戻せなければ意味がありません。そして「戻せるかどうか」は、実際にやってみるまで分かりません。
テスト環境の作り方はいくつかあります。
- レンタルサーバーの「ステージング環境」機能を使う(プランによっては標準で付いています)
- 同じサーバーのサブドメインにWordPressをもう1つ入れる
- 自分のパソコンにローカル環境を作る
非エンジニアなら、サブドメインにもう1つ入れる方法が一番わかりやすいと思います。多くのレンタルサーバーは、管理画面から数クリックでWordPressを追加できます。
確認すること
- 記事が全部戻っているか(最新の記事が入っているかを特に確認)
- 画像が表示されるか(ここが抜けている事故が多い)
- テーマの設定・カスタマイズが残っているか
- プラグインの設定が残っているか
- 復元にどれくらい時間がかかったか
最後の1つも大事です。実際に事故が起きたときは焦ります。 「30分あれば戻せる」と分かっているだけで、対応がまったく違います。
私は年に1〜2回やれば十分だと考えています。サーバーやプラグインを大きく変えたときは、その都度やっておくと安心です。
手動バックアップを取るタイミング
自動設定をしていても、この5つの前には手動で1回取るようにしています。
- テーマを更新する前(見た目が崩れる原因の第1位です)
- プラグインを新しく入れる前
- PHPのバージョンを変える前
- テーマのファイルやCSSを直接編集する前
- サーバーを引っ越す前
手動バックアップは、プラグインの「今すぐバックアップ」を押すだけで数分です。この数分をケチって半日溶かすのが、いちばんもったいないパターンです。
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AIに頼るときの線引き
このブログはAI活用がテーマなので、正直に書きます。バックアップに関しては、AIに任せる部分は多くありません。
| AIが役に立つこと | 任せないほうがいいこと |
|---|---|
| 設定画面の英語の項目が何を意味するか聞く | サーバーに直接つないで操作させること |
| エラーメッセージの意味を調べる | データベースを直接書き換える作業 |
| 復元手順を自分用の手順書にまとめる | 復元そのものの実行 |
| 「この設定で漏れはないか」を確認する | 自分が理解していない操作の代行 |
絶対に渡してはいけないもの
- WordPressの管理者パスワード
- サーバーのFTP/SSHのアカウント情報
- データベースの接続情報(wp-config.php の中身をそのまま貼らない)
- 各種APIキー
エラーの相談をするときも、設定ファイルをそのまま貼り付けないでください。この中にはブログを丸ごと乗っ取れる情報が入っています。エラーメッセージだけを渡せば、たいていの相談は成立します。
元の記事では「スクリプトを作って自動化する」方法を勧めていましたが、非エンジニアがそこに手を出す必要はないというのが、いまの私の考えです。プラグインで十分ですし、自分で理解できない仕組みは、壊れたときに直せません。
よくある質問
Q. 無料プラグインで大丈夫ですか?
個人ブログの範囲であれば、無料版で足りています。有料版の主な違いは、複数サイトの一括管理や、復元をより簡単にする機能です。
Q. Googleドライブの容量が心配です
世代数を減らすか、ファイル(画像)のバックアップ頻度を下げてください。画像は月1回でも、その間に増えた分を失うだけで済みます。
Q. バックアップが失敗しているか分かりません
プラグインの設定で「失敗したらメールで通知」を有効にしておいてください。そのうえで、月に1回は保存先のフォルダを開いて、日付の新しいファイルがあるかを目で確認するのが確実です。
Q. サイトが壊れて管理画面に入れません
この場合はプラグインからの復元ができないので、サーバー会社のバックアップ機能や、契約しているサポートに相談することになります。この状況を想定して、サーバー側の復元手順も一度読んでおくと安心です。
Q. ほかにやっておくべきセキュリティ対策はありますか?
ログインまわりの対策は最低限やっておいたほうがいいです。ブログの始め方や運営全般についてはブログの初期費用はいくら?実質0円で始められた話にまとめています。
- WordPressはデータベース(記事)とファイル(画像・テーマ)の両方が必要
- サーバーの自動バックアップは保存期間が短く、同じ場所にあるため、それだけでは不足
- プラグインで設定したら、手動で1回実行して保存先を目で確認する
- 保存先は必ずサーバー外(Googleドライブなど)
- 頻度は更新ペースに合わせる。ファイルは低頻度でよい
- 世代数は「異常に気づくまでの時間」で決める(1か月分が目安)
- 復元テストは必須。ただし本番では絶対にやらない(上書きされます)
- テーマ更新・プラグイン追加・PHP更新の前には手動で1回
- AIにパスワード・FTP情報・wp-config.phpの中身を渡さない
- 非エンジニアはスクリプトによる自動化に手を出さなくてよい
バックアップは、取っている間はまったく役に立ちません。役に立つのは、事故が起きた1回だけです。だからこそ「本当に戻せるのか」を一度だけ確かめておく——それが一番効く対策だと思っています。


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