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検索キーワードの選び方入門
最初に覚える基準は1つだけ
「ブログはキーワード選定が大事」と聞いて、専門ツールを開いてみたものの、数字の洪水に圧倒されて閉じた。そんな経験はありませんか。
私です。検索ボリューム、競合性、難易度——いろいろな数字が並んでいて、どれを見ればいいのか分からず、結局「書きたいこと」を書いていました。
いま私が記事を書く前に確認しているのは、たった1つの基準です。「誰が、何に困って、検索窓に何と打つか」を想像できるか。これだけです。
この記事では、その基準の使い方と、道具を使わずにキーワードを調べる方法、そして初心者がやりがちな失敗を書きます。専門ツールは、この基本が身についてからで遅くありません。
基準は「誰が何に困って検索するか」
キーワード選定と聞くと、数字を比べる作業を思い浮かべるかもしれません。でも、最初に覚えるべきなのは数字ではなく、画面の向こうにいる1人を想像することです。
私が記事を書く前に自問しているのは、この一文です。
この記事は、誰が、何に困って、検索窓に何と打ったときに出てくるべきか?
具体的な言葉が浮かべば書く。浮かばなければ、その記事はまだ「日記」であって、検索から読まれる記事にはなりにくい、と判断します。
たとえば「子供の宿題にAIを使うときのルール」という記事なら、「子供 宿題 AI 使わせていい?」「宿題 教え方 イライラ」と打つ人の顔が浮かびます。一方で「今日の作業ログ」や「最近思うこと」は、誰の検索窓にも対応しません。
この区別ができるようになるだけで、記事のテーマ選びは大きく変わります。数字を見る前に、まずここです。
検索窓を想像する練習
「想像しろ」と言われても最初は難しいので、私がやっている練習を書きます。書きたいテーマが浮かんだら、次の3つを埋めてみてください。
3つとも埋まれば、それがその記事のキーワードです。埋まらなければ、テーマがまだぼんやりしています。書く前に3分かけるだけで、書き始めてから迷う時間が減ります。
道具を使わない調べ方3つ
想像した言葉が「本当に検索されている言葉か」を確かめる方法です。どれも無料で、専門ツールは要りません。
①検索窓のサジェスト
Googleの検索窓に「子供 宿題」と打つと、続きの候補が出てきます。これがサジェストです。実際に検索されている言葉の組み合わせが並ぶので、自分の想像とのずれを確認できます。想像していなかった言葉が出てきたら、そちらのほうが読者の本音に近いかもしれません。
②「他の人はこちらも質問」
検索結果の途中に出る、質問形式の欄です。関連する悩みが並んでいるので、記事の見出しのヒントになります。「この質問に答える節を1つ入れよう」と決めるだけで、記事の抜けが減ります。
③上位に出ている記事のタイトルを眺める
想像した言葉で実際に検索して、上位のタイトルを眺めます。ここで見るのは順位ではなく、「どんな切り口で答えている記事が多いか」です。同じ切り口で書いても埋もれるので、自分の状況ならではの切り口を探します。
AIに「検索する人の状況」を聞く
想像が広がらないときは、AIに聞くと、検索の裏にある悩みを言葉にしてくれます。私はこの使い方をよくしています。
・年齢や性別ではなく「いまどんな場面で困っているか」を中心に
・それぞれ「その人が記事に求めている答え」を1行で添えてください
・断定できないことは「〜かもしれない」と書いてください
返ってきた5パターンのうち、「自分が書けるのはどれか」を選びます。全部に答えようとしないことが大事です。1記事で答えるのは1つの状況で十分です。
- 家族の氏名・学校名・地名——「うちの子の〇〇小学校では」のような情報は渡さない。「上の子」「小学生」で足ります
- 検索ボリュームの数字をAIに聞かない——AIは実際の検索数を知りません。それらしい数字を答えることがありますが、根拠はありません
- 「このキーワードで上位に行けるか」を聞かない——これも分かりません。答えは推測です
AIが出す「検索する人の状況」は、あくまで候補です。最後は自分で実際に検索して、サジェストや上位記事を見て確認してください。AIの答えだけで書き始めると、誰も検索していない言葉に向けて記事を書いてしまうことがあります。
📚 検索意図の理解を深める定番書
沈黙のWebライティング(松尾茂起著)
「検索の裏にある悩みに答える」という考え方を体系的に学べます。キーワード選定の本質はテクニックではなく読者理解だと教えてくれた本です。
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キーワードは読者への約束
キーワードを決めて書くというのは、テクニックというより、「この記事は、誰のどんな悩みに答えるか」という約束を決めることだと思っています。
約束が明確な記事は、構成も結論も自然に決まります。「宿題でイライラする親に、自分を責めずに済むルールを渡す」と決まっていれば、書くべきことも、書かなくていいことも見えてきます。
逆に、約束なしで書いた記事は、何でも書けてしまうがゆえに散らかります。私の過去記事を読み返すと、書き出しから最後までテーマが移り変わっているものがいくつもありました。それは、書く前に「誰に何を約束するか」を決めていなかったからです。
この「約束」は、記事を書く前だけでなく、ブログ全体のテーマを決めるときにも同じ考え方が使えます。ブログのニッチの決め方は個人ブログのニッチの決め方【AIの使いどころと、勝てない場所】に書いています。
初心者がやりがちな失敗
基準は1つと言いましたが、その1つを守れていない形はいくつかあります。過去の私がやっていたものを挙げます。
- 「書きたいこと」がキーワードになっている——「Claude Codeを使ってみた」は筆者の言葉で、検索する人の言葉ではない
- 言葉が大きすぎる——「ブログ」「AI」の1語だけで記事を書いても、誰の悩みにも対応しない。2〜3語の組み合わせにする
- 1記事に複数の約束を詰め込む——「始め方も、稼ぎ方も、続け方も」は3記事分。1記事1つ
- 数字だけで選ぶ——検索数が多い言葉は、答える側も多い。自分が答えられる言葉かどうかが先
- 自分が検索したことのない言葉で書く——一度も検索したことがない悩みは、たいてい想像が浅くなる
とくに最初の「書きたいことがキーワードになっている」は、私のブログの初期の記事ほぼ全部に当てはまっていました。読まれない記事と読まれる記事の違いは、伸びる記事と伸びない記事の違い|検索意図から考える7つの条件で詳しく書きました。
決めたキーワードをどこに入れるか
キーワードが決まったら、記事のどこに入れるかも決めておきます。難しいことはなく、次の3か所です。
- タイトル——できるだけ前のほうに、検索窓に打たれる言葉をそのまま入れる
- 導入文——「〇〇で困っていませんか」の〇〇に、その言葉の悩みを入れる
- 見出し(h2)——「他の人はこちらも質問」で見つけた関連する疑問を、見出しにする
逆に、本文の中に同じ言葉を不自然に繰り返す必要はありません。読者が読みにくくなるだけです。タイトルへの入れ方はブログ記事のタイトルの付け方【型5つと実際の改善例つき】にまとめています。
よくある質問
Q. 専門のキーワードツールは使わなくていいのですか?
最初は使わなくて大丈夫です。「誰が何に困って検索するか」を想像できないうちにツールを開いても、数字の意味が分かりません。想像とサジェストで記事を書けるようになってから、必要に応じて足せば十分です。私自身、いまも無料の方法だけで運営しています。
Q. 検索する人が少なそうな言葉でも書いていいですか?
いいと思います。むしろ初心者のうちは、検索する人が少なくても「自分が具体的に答えられる悩み」のほうが、記事として強くなります。大きな言葉は、答える側も多いので埋もれやすいです。
Q. 1つの記事に、キーワードは1つですか?
主役は1つです。ただ、「子供 宿題 AI」を主役にして、「宿題 教え方」のような関連する言葉を見出しに入れる、という形は自然です。主役が2つになると、記事が2つのテーマに分裂します。
Q. 想像した言葉がサジェストに出てきません
言葉の選び方がずれているか、まだ検索している人が少ないかのどちらかです。前者なら、サジェストに出ている近い言葉に寄せます。後者なら、あえてその言葉で書いてみるのも一つの手です。ただし、それで読まれなくても落ち込まないと決めてから書いてください。
Q. 書く前に毎回これをやるのは面倒です
慣れると数分で終わります。逆に、これをやらずに書いた記事は、書き終えてから「誰向けだったっけ」と直すことになり、そちらのほうがはるかに時間がかかりました。
- 最初に覚える基準は1つ。「誰が、何に困って、検索窓に何と打つか」を想像できるか
- 浮かばなければ、その記事はまだ「日記」。テーマを絞り直す
- 確かめる道具はサジェスト・「他の人はこちらも質問」・上位記事のタイトル。全部無料
- AIには「検索する人の状況」を聞く。検索数や順位の予想は聞かない
- キーワードは読者への約束。約束が明確だと構成も決まる
- 失敗しがちなのは「書きたいこと」をキーワードにすること。2〜3語の組み合わせで、1記事1つ
- 決めた言葉はタイトル・導入文・見出しに入れる。本文で無理に繰り返さない
キーワード選定は、数字とにらめっこする作業ではなく、画面の向こうの1人を想像する作業です。次の記事を書く前に、その人の検索窓を思い浮かべてみてください。


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