年齢別の絵本の選び方を
AIに相談する方法
本屋の絵本コーナーは、広すぎます。3人の子供の年齢がばらばらだと、なおさらです。「上の子にはもう簡単すぎる」「下の子にはまだ早い」を繰り返して、結局何も買わずに帰った日が何度もあります。
AIに「〇歳におすすめの絵本を教えて」と聞いたこともあります。タイトルが10冊並びました。でも、そのうち実在しない本が混ざっていました。本屋で探しても見つからず、店員さんに聞いて初めて「そういう本はない」と分かりました。
それ以来、AIには「本のタイトル」ではなく「選ぶ基準」を聞くようにしています。基準を持って本屋に行けば、30分立ち尽くさずに済みます。この記事は、その聞き方と、最後に本屋・図書館で決めるまでの流れです。
実在しない絵本を勧められた話
「3歳におすすめの絵本を10冊」とAIに聞いたとき、返ってきたリストには、有名な絵本と一緒に、もっともらしいタイトルと作者名の、存在しない本が混ざっていました。
AIは「それらしい答え」を作るのが得意です。絵本のタイトルは、それらしく作れてしまう典型でした。本屋で探して見つからない、という形でしか間違いに気づけないのが、この使い方の問題です。
存在する本のほうも、「なぜこの子に合うのか」は書かれていません。結局、本屋で1冊ずつ開いて確かめることになり、AIに聞いた意味がありませんでした。
AIに聞くのは「基準」、決めるのは「本屋」
変えたのは、聞く中身です。
| やめたこと | いまやっていること | |
|---|---|---|
| AIに聞く | おすすめの本のタイトル | 年齢の目安ごとの「選ぶ基準」と「見るポイント」 |
| 本屋・図書館で | AIのリストを探す | 基準に合う本を、子供と一緒に開いて決める |
| 最終判断 | AI | 子供と親 |
「基準」なら、AIが間違えても本屋で気づけます。「この基準は、うちの子には合わないな」と自分で判断できるからです。タイトルは間違いに気づけないが、基準は気づける。ここが違いです。
聞き方【実際のプロンプト】
・対象:未就学児(2〜3歳くらい)、未就学児(4〜5歳くらい)、小学校低学年の3つに分けて
・それぞれ「文章の量」「絵の特徴」「話の型」「子供が反応しやすいポイント」の4つの観点で
・本屋で本を開いたときに1分で確かめられる見方を、観点ごとに1つ
・「この年齢ならこれ」と断定せず、「目安」として書いてください。子供によって違うので
・子供の名前や性格は伝えません。一般的な目安で構いません
「タイトルや作者名は書かないで」を最初に置きます。これを入れないと、基準の説明の中に「たとえば『〇〇』のような」と、またタイトルが出てきます。
「1分で確かめられる見方」を頼むのは、本屋で使うためです。「情操を育てる絵本」のような基準は、本を開いても確かめられません。「1ページの文字が2〜3行か」なら、開けば分かります。
返ってきた基準の例【年齢の目安別】
返ってきたものを、我が家で使いやすく直した形です。あくまで目安で、うちの子でも当てはまらないことがあります。
文章:1ページ1〜2行。同じ言葉の繰り返しがある
絵:はっきりした色。1ページに描かれているものが少ない
話の型:起きたことが順番に並ぶ。オチは要らない
本屋での見方:開いて、子供が絵を指さすか
【4〜5歳くらい】
文章:1ページ3〜5行。会話がある
絵:細かい描き込み。探す楽しみがある
話の型:困りごとが起きて、解決する
本屋での見方:最初の3ページで「それでどうなるの?」と聞いてくるか
【小学校低学年】
文章:ページによって量が違ってもいい。少し長い文
絵:文章を補う役割。絵だけでは分からない部分がある
話の型:登場人物の気持ちが変わる
本屋での見方:子供が自分で読み始めるか、読んでほしがるか
この表を、スマホのメモに入れて本屋に行きます。「本屋での見方」の行だけ見れば、1冊1分で判断できます。
本屋・図書館での決め方
基準を持って行っても、決めるのは本屋です。我が家の流れはこうです。
- まず図書館で試す——基準に合いそうな本を5冊借りて、1週間読む。子供が「もう1回」と言った本だけ、買う候補にする
- 本屋では、候補の本と、その隣の本を開く——同じ棚の隣には、似た本が並んでいます。AIのリストにはない出会いが、ここにあります
- 店員さんに「この基準で、他にありますか」と聞く——基準を言葉にできると、店員さんに聞けます。「3歳におすすめは?」より、ずっと具体的な答えが返ってきます
AIに聞いていたころは、3ができませんでした。基準がなかったので、店員さんに何を聞けばいいか分からなかったのです。基準を持つことの一番の効果は、人に聞けるようになったことかもしれません。
子供が選ぶ番
親が基準で絞ったら、最後は子供が選びます。基準に合わない本を選んでも、それを買います。基準は「親が候補を絞るため」のもので、「子供の選択を縛るため」のものではありません。
実際、上の子が基準より簡単な本を選んで、それを下の子に読んであげる、ということがありました。年齢の目安は、そういう使われ方を想定していません。目安は目安で、子供のほうが正しいと思うようにしています。
AIに渡してはいけない情報
基準を聞くだけなら、子供の情報は要りません。
- 子供の氏名・正確な年齢・園や学校の名前——「未就学児」「低学年」で足ります。誕生日から月齢まで書きたくなりますが、要りません
- 発達や言葉の遅れなどの心配——「言葉が遅いので」のような情報は渡しません。心配があるなら、AIではなく園の先生や医師に相談します。AIの基準は一般論で、個別の判断はできません
- 子供が読んでいる本の写真・本棚の写真——家の中が写ります。「同じ棚の本」を聞きたいなら、本屋の棚を自分で見れば済みます
- 子供の絵や字——「この子に合う本」を聞くために渡したくなりますが、AIには判断できませんし、渡す必要もありません
自分で確かめること
- 基準が、うちの子の実際と合っているか——「4〜5歳なら会話がある本」と言われても、うちの子は繰り返しの本が好き、ということがあります。合わない基準は捨てます
- タイトルが紛れ込んでいないか——「書かないで」と頼んでも、たまに出ます。出たら、それは無視します。実在するかどうかを確かめる手間のほうが大きいからです
- 本屋での見方が、本当に1分でできるか——できないものは、本屋に持って行っても使えません
よくある質問
Q. 結局、AIがなくても本屋で決められるのでは?
そのとおりです。私が困っていたのは「基準がなくて立ち尽くす」ことで、基準さえあれば本屋で決められます。AIは基準の言葉を作る手伝いをしただけで、1回作れば、あとは要りません。この記事のメモをそのまま使ってもらっても構いません。
Q. 兄弟で年齢が違うとき、1冊で済ませられますか?
難しいです。我が家は「下の子の基準で選んで、上の子に読んでもらう」ことがあります。上の子は簡単すぎても、読み手になると楽しんでいます。基準の「文章の量」は、読み手が誰かで変わります。
Q. 図書館の司書さんに聞くのと、どちらがいいですか?
司書さんです。AIの基準を持って司書さんに聞くのが、一番いい組み合わせでした。司書さんは実物を知っていて、AIは実物を知りません。
Q. 読んだ絵本を記録していますか?
タイトルと「もう1回と言ったか」だけ、1行ずつメモしています。子供の記録の残し方は子供の学習記録をAIでつける方法【評価はさせない・記録だけ任せる】と同じ考え方です。「もう1回」が続いた本は、その子の好みの手がかりになります。
Q. 誕生日のプレゼントに絵本を選ぶときは?
基準で絞ったうえで、本人が図書館で「もう1回」と言った本を選んでいます。外れがありません。プレゼントに添えるカードの作り方は子供の誕生日カードをAIと作る方法【言葉は最後に自分で直す】に書きました。
- AIに本のタイトルを聞くと、実在しない本が混ざる。本屋で探すまで気づけない
- 聞くのは「年齢の目安ごとの選ぶ基準」と「本屋で1分で確かめる見方」
- プロンプトの最初に「タイトル・作者名は書かないで」。「目安として」「断定しないで」も
- 基準はスマホのメモに入れて、本屋では「本屋での見方」の行だけ見る
- 流れは図書館で試す → 本屋で隣の本も開く → 店員さんに基準で聞く
- 最後は子供が選ぶ。基準に合わなくても買う
- 子供の氏名・年齢・園名・発達の心配・本棚の写真は渡さない。心配は先生や医師へ
- AIは基準の言葉を作っただけ。1回作れば、あとは要らない
絵本選びでAIが役に立ったのは、「本を選んでくれた」からではなく、「何を見て選べばいいか」を言葉にしてくれたからでした。言葉になった基準は、本屋でも図書館でも、店員さんとの会話でも使えます。本そのものは、いまも子供と本屋で決めています。

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