日用品の在庫管理を
AIでラクにする
日用品は、切らすか、余るかのどちらかでした。トイレットペーパーがなくなって夜にコンビニへ走った翌週、妻と私がそれぞれまとめ買いをして、押し入れがトイレットペーパーで埋まりました。
原因は、「いま何がどれだけあるか」を誰も把握していないことでした。把握しようとしても、5人家族の日用品は30種類を超えます。毎週数えるのは無理でした。
いまは、数える代わりに「何を、どのくらいの間隔で買えば足りるか」の表をAIに作らせて、月1回それを見て買う方式にしています。在庫を数えるのをやめて、買う周期を決めた、と言ったほうが正確です。この記事は、その作り方です。
数えるのをやめて、周期で買う
在庫管理と聞くと「いくつあるか数える」を思い浮かべますが、家庭ではそれが続きません。数える人がいないからです。
代わりに、「この品は、だいたい〇週間で1つ減る」が分かっていれば、数えなくても買う時期が決まります。毎月1日に「今月買うもの」を表から拾えば、切らすことも、二重に買うことも減ります。
| 数える方式 | 周期で買う方式 | |
|---|---|---|
| 毎週やること | 在庫を数える | なし |
| 毎月やること | — | 表を見て買う(10分) |
| 必要な情報 | いまの個数 | 減る速さ(何週間で1つ) |
| 弱点 | 数える人がいないと崩れる | 周期がずれると切らす・余る |
弱点はあります。周期は、季節や家族の状況で変わります。だから「ずれたら周期を直す」が要ります。それでも、毎週数えるよりは続きました。
①日用品を全部書き出す【1回だけ】
最初に1回だけ、家の日用品を全部書き出します。洗面所、トイレ、台所、洗濯機まわり、子供のものを順に見て回ります。我が家は30数品でした。
洗濯洗剤(詰め替え)/柔軟剤/台所用洗剤/食器用スポンジ/
ゴミ袋(45L・10枚)/ラップ/アルミホイル/キッチンペーパー/
シャンプー/ボディソープ/歯磨き粉/歯ブラシ(5本)/
おむつ(1パック)/おしりふき/子供用歯磨き粉/……
コツは、「1回に買う単位」まで書くことです。「トイレットペーパー」ではなく「12ロール入り」。周期は、この単位で数えるからです。
②減る速さを、家計簿から拾う
「何週間で1つ減るか」は、思い出そうとしても分かりません。代わりに、家計簿の購入履歴から拾います。「洗濯洗剤を前に買ったのはいつか」が分かれば、その間隔が周期です。
我が家はクレジットカードの明細から家計簿を作っているので、日用品の購入日はそこにあります。作り方は家計簿をAIで自動化する方法【クレカ明細を貼るだけ】に書きました。
家計簿がない人は、最初の1か月だけ「買った日」を表に書くところから始めます。1か月で買わなかった品は「1か月以上」とだけ書けば足ります。正確でなくて構いません。あとで直します。
③AIに周期表を作らせる【実際のプロンプト】
・家族:大人2・小学生2・未就学児1
・品目と、直近の購入日を渡します(下)
・表は「品目・1回に買う単位・買う間隔(週)・次に買う目安の月・買う場所(ドラッグストア/ネット)」の5列
・購入日が2回以上ある品は、その間隔から「買う間隔」を出してください
・購入日が1回しかない品は、間隔を「要確認」にして、勝手に推定しないでください
・買う場所は、私が書いたものをそのまま。書いていない品は空欄で
・最後に「今月買う品」だけを抜き出した短いリストを付けてください
(品目と購入日の一覧)
「1回しかない品は推定しないで」を入れる理由は、AIが「一般的な家庭では〇週間」と勝手に埋めるからです。一般的な家庭の周期は、我が家の周期ではありません。要確認のまま1か月使えば、自分の周期が分かります。
「買う場所」を入れているのは、ドラッグストアで買うものとネットでまとめ買いするものを分けるためです。ネットの分は月1回まとめて注文、ドラッグストアの分は買い物のついで、と動きが違います。
④月1回、表を見て買う
毎月1日に、表の「今月買う品」を見て、ネットの分は注文、店の分は買い物メモに入れます。10分で終わります。
大事なのは、表にない日に買わないことです。「安いから」でまとめ買いすると、周期が崩れて二重買いになります。我が家の押し入れのトイレットペーパーは、これで起きました。特売は、表の「今月買う品」に入っているものだけ乗ります。
夫婦で買う人が分かれていると、二重買いが起きます。我が家は「表を見て買うのは私、表にない急ぎの品は妻」と分けました。急ぎで買ったら、表に「買った日」を書き足すのがルールです。
ずれたら、周期を直す
周期は必ずずれます。切らしたら短く、余ったら長く直します。直すのは表の「買う間隔」の数字だけで、AIに聞き直す必要はありません。
ずれやすいのは、次のような場面でした。
- 季節——夏は洗濯洗剤とボディソープが早く減る。冬はティッシュ
- 子供の成長——おむつが外れると、おむつとおしりふきの行が消える。代わりに子供用の歯ブラシが増える
- 長期休み——子供が家にいると、トイレットペーパーとティッシュとお菓子が全部早い
半年に1回、家計簿の購入日をもう一度AIに渡して、周期を作り直しています。季節で変わる分は、表を2つ(夏・冬)持つより、半年ごとに作り直すほうが楽でした。
AIに渡してはいけない情報
周期表に必要なのは「品目と購入日」だけです。
- クレジットカードの明細そのもの——カード番号の一部、店名、日用品以外の全支出が載っています。日用品の行だけ、品目と日付に打ち直して渡します
- 家族の氏名・年齢——「大人2・小学生2・未就学児1」で足ります。おむつのサイズも要りません
- 家の中の写真——「在庫を数えて」と押し入れの写真を渡したくなりますが、生活が写ります。数えないのがこの方式なので、そもそも要りません
- 薬や医療用品——常備薬や処方薬は、日用品の表に入れません。家族の健康状態が分かる情報になります。薬は別に自分で管理します
自分で確かめること
AIが出した「買う間隔」は、購入日から計算しただけです。「たまたま来客用に多く買った月」があると、周期が短く出ます。表を見て、自分の感覚と大きく違う行は、要確認に戻して1か月様子を見ます。
やってみてどうだったか
- 夜にコンビニへ走ることは、ほぼなくなりました——切らす前に「今月買う品」に出るからです
- 二重買いは、減りました——ゼロではありません。急ぎで買った分を表に書き忘れると起きます
- 日用品の出費が減ったかは分かりません——特売で買わなくなった分、増えている可能性もあります。家計簿で追っていますが、切り出せていません
この方式は、防災の備蓄と相性がよかったです。「買う間隔」が分かると、「何か月分の備蓄があるか」も計算できるからです。備蓄の考え方は防災の備蓄リストをAIで作る方法【公式情報と突き合わせる手順】に書きました。
よくある質問
Q. 在庫管理アプリではだめですか?
だめではありません。ただ、アプリは「使うたびに減らす」入力が要ります。我が家では、その入力をする人がいませんでした。入力ゼロで回るのが、周期方式の唯一の利点です。入力できる家庭なら、アプリのほうが正確だと思います。
Q. 食品にも使えますか?
米・調味料・冷凍食品のような、減り方が安定しているものには使っています。生鮮品には向きません。献立の記事の買い物リストと分けて、「周期で買うもの」だけこの表に入れています。
Q. 定期購入(サブスク)にすればいいのでは?
周期が安定した品は、そうしています。表で「間隔が半年変わらなかった品」だけ、ネットの定期購入に移しました。周期が分かってから定期購入にすると、届きすぎて困ることがありません。最初から定期購入にして余らせたことがあります。
Q. 表はどこに置いていますか?
スマホのメモに入れて、夫婦で共有しています。冷蔵庫に貼るより、買い物中に見られるほうが使いやすかったです。
Q. AIなしで作れますか?
作れます。品目と購入日を表計算に入れて、間隔を引き算すれば同じです。AIを使ったのは、30数品の引き算と「今月買う品」の抜き出しを、日本語で頼んで5分で済ませたかったからで、考え方はAIなしで真似できます。
- 在庫を数えるのをやめて、「買う周期」で買う。入力する人がいなくても回る
- ①日用品を「1回に買う単位」まで1回だけ書き出す
- ②減る速さは家計簿の購入日から拾う。なければ1か月だけ買った日を記録
- ③プロンプトに「1回しかない品は推定せず要確認」「買う場所は私が書いたまま」
- ④月1回・10分、「今月買う品」を見て買う。表にない日に買わない
- 切らしたら短く、余ったら長く。半年に1回、購入日から作り直す
- カード明細の原本・家族の情報・家の写真・薬は渡さない
- 「たまたま多く買った月」で周期が狂う。感覚と違う行は要確認に戻す
日用品の管理でAIがやったのは、購入日から周期を計算して、表にしたことだけです。それでも「数えなくていい」と決められたのは、周期の表があったからでした。押し入れのトイレットペーパーは、半年かけて普通の量に戻りました。

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