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ブログ記事をAIで量産して失敗した話
ストックより先にやること
この記事は、以前ここに書いていた内容を全面的に書き直したものです。元の記事では「AIで50本まとめて作る戦略」を勧めていました。
実際にそれをやりました。記事は90本近くまで増えました。そして検索からの流入は、ほぼゼロのままでした。
いま全部やり直している最中です。うまくいった話ではなく、何を間違えたかを書きます。同じことをやろうとしている人に、一度立ち止まってもらえたらと思います。
実際にやったこと
やり方は、当時よく見かけたものそのままです。
- AIに「このテーマで書けそうな記事を50本提案して」と頼む
- 出てきたタイトルのリストを「記事の地図」と呼んで満足する
- 週末にまとめて構成を作らせる
- 本文を肉付けして、順番に公開する
効率は確かに良かったです。1本あたりの作業時間は、どんどん短くなりました。 記事数が増えていくのは、単純に気持ちがいいものでした。
その結果
数か月経って、実際の数字を見ました。
- 公開記事:90本近く
- 検索経由のアクセス:ほぼゼロ
- 収益:ゼロ
- 1記事あたりの平均文字数:1,600字程度
記事数だけが増えて、それ以外は何も動いていませんでした。「量を出せばいずれ当たる」は、起きませんでした。
なぜ読まれなかったのか
記事を1本ずつ読み返して、原因を整理しました。
①調べれば分かることしか書いていなかった
これが最大の原因です。AIに構成を作らせて肉付けすると、「一般的に正しいこと」が並びます。読みやすいし、間違ってもいません。
ただ、それは他の記事にも書いてあります。 わざわざ個人ブログを読む理由がどこにもありませんでした。
②誰の、どのつまずきに答えているのか決めていなかった
50本のリストは、AIが「このテーマならこういう記事が書けます」と提案したものです。実際に困っている人がいるかどうかは、一度も確認していませんでした。
③短すぎた
1本1,600字程度。疑問に最後まで答えきる前に終わっていました。 「〜しましょう」で締めて、具体的な手順や、つまずいたときにどうするかが書かれていない記事ばかりでした。
④同じテーマの記事が複数できていた
50本リストから機械的に書いていくと、似た内容の記事ができます。実際、ほぼ同じテーマの記事が2本ずつ存在している状態になっていました。
これは検索エンジンから見ると「どちらを出せばいいか分からない」状態です。自分の記事同士で票を分け合っていたことになります。
⑤自分の体験がほとんど入っていなかった
いま読み返すと、私でなくても書ける記事ばかりでした。実際に困った瞬間、失敗した話、想定と違ったこと——読む価値があるのはそこなのに、そこが抜けていました。
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検索エンジンの方針も変わっている
作業を止めてから調べ直しました。Googleは「検索順位を上げることを主な目的として、大量に作られた中身の薄いコンテンツ」を明確に問題視する方針を示しています。
ここで大事なのは、AIを使ったかどうかが問題なのではないという点です。方針として示されているのは「どう作ったか」ではなく「読む人の役に立つために作られているか」です。
つまり、AIを使って書いた記事でも、読む人の具体的な問題に答えていれば問題にならないし、人間が手で書いても中身が薄ければ評価されない、ということだと理解しています。
私がやっていたのは、まさに前者の失敗例でした。読む人ではなく、記事数を見て作業していたのです。
量産の、もっと厄介な副作用
アクセスが増えないこと以上に、やっかいだったのがこれです。
これは自分でも相当こたえました。速く作ることを優先すると、確認の工程が真っ先に削られます。 しかもAIは、確認していない内容も自信のある文章で書いてくれるので、自分では気づきにくいのです。
量産の本当のリスクは、順位が上がらないことではなく「間違ったことを大量に公開してしまうこと」だと思っています。
いまやっていること
新しい記事を書くのを止めて、既存の記事の作り直しをしています。
| 以前 | いま |
|---|---|
| 50本のタイトルリストを作る | 1本ずつ、誰のどの困りごとに答えるか決める |
| 週に5本の構成をまとめて作る | 1本に時間をかける |
| 1,600字で公開 | 疑問に答えきるまで書く(結果的に4,000字前後) |
| 新記事を増やす | 既存記事を書き直す |
| 公開したら次へ | 事実確認をしてから公開する |
特に効いていると感じるのは、「自分がつまずいた箇所を必ず書く」ことです。手順だけなら他にも書いてありますが、「ここで引っかかった」は自分にしか書けません。
それでもAIは使う。使い方を変えた
AIをやめたわけではありません。使う工程を変えました。
| やめた使い方 | いまの使い方 |
|---|---|
| 記事のネタを出させる | 自分の体験から質問を引き出させる |
| 本文を書かせる | 書いた文章の分かりにくい箇所を指摘させる |
| 構成を丸ごと作らせる | 構成の抜けを指摘させる |
| まとめを書かせる | 読者がまだ疑問に思いそうな点を挙げさせる |
共通しているのは、「書かせる」から「指摘させる」に変えたことです。文章を出力させると、自分の考えていないことが混ざります。指摘だけもらえば、直すのは自分の作業になります。
ストック自体は否定しない
誤解のないように書いておくと、記事のストックを持つこと自体は悪くありません。 「今週書けなかった」という焦りが減るのは事実です。
問題なのは「ストックを作ること」が目的になることでした。
- ストックを作るために質を落とすなら、本末転倒です
- ストックは「書きたいことがあるのに時間がない人」のための仕組みです
- 書きたいことがない状態で作るリストは、ただのタイトルの羅列になります
私は後者でした。書きたいことがないまま50本のリストを作ったので、中身が入りませんでした。
よくある質問
Q. 何記事書けば結果が出ますか?
記事数は関係なかった、というのが私の実感です。90本近く書いて、ほぼゼロでした。 数ではなく、1本ずつが誰かの疑問に答えているかどうかだと思います。
Q. AIで書いた記事はGoogleに嫌われますか?
AIを使ったこと自体が問題というより、中身が薄いことが問題だと理解しています。実際、Googleは作り方ではなく「読む人の役に立つか」を基準として示しています。
Q. 量産した記事はどうすればいいですか?
私は①事実が間違っているものは非公開 ②残すものは書き直しという順で進めています。全部を一度に直すのは無理なので、検索需要がありそうなものから手をつけています。
Q. 書き直しにどれくらい時間がかかりますか?
1本あたり、調べる時間も含めて数時間かかります。量産していた頃の何倍もかかりますが、読まれない記事を100本持つより、答えきった記事を10本持つほうがいいと考えるようになりました。
Q. どうやってテーマを絞りましたか?
絞り方の考え方は個人ブログのニッチの決め方にまとめました。こちらも成功談ではなく、絞り直している最中の話です。
- AIで90本近く量産して、検索流入はほぼゼロだった
- 原因は①調べれば分かることしか書いていない ②誰のつまずきか決めていない ③短すぎる ④同テーマの記事が重複 ⑤自分の体験がない
- Googleが問題視しているのはAIを使ったことではなく、中身が薄いこと
- 量産の本当のリスクは順位ではなく「確認していない情報を大量に公開すること」
- いまは新記事を止めて、既存記事の書き直しに集中している
- AIの使い方を「書かせる」から「指摘させる」に変えた
- ストック自体は悪くない。「書きたいことがない状態で作るリスト」が問題
- 自分がつまずいた箇所は、自分にしか書けない
効率よく量を出すこと自体は、たしかにできました。ただ、それは読まれる記事を作ることとは別の作業でした。 遠回りに見えても、1本に時間をかけるほうが結局は近道なのだと、いまは思っています。


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